実に儚い。そして脆い。日常というのは儚く脆い。
仕事中に電話がかかって来た。着信画面には、友達の彼女の名前(友達とその彼女と一緒に飲んだ時に教えてもらっていた)。
「はい、もしもし」
「あの、XXXの妻です」
え、もう結婚してたのかよ。なんだ、知らなかったなー、と思って『え、結婚したのー?知らなかった、おめでとう』と、まさに言いかけたところで向こうが二の句を継いできた。
「昨日、XXXが交通事故に遭い他界いたしまして…」
ショックだった。職場の真ん中で、自分の席で「えっ!」と大声を出してしまった。
もう10年来の友人だったし、毎年2回ぐらいずつ麻雀するために集まってたメンツの一人だった。
饒舌ではないけれど、こっちがべらべら喋ってると、気の利いたツッコミを適度にいれてくれる貴重なキャラクターだった。
電話口で、こっちは何も二の句が継げず。
「それは…」
「通夜告別式の日程をメールにて送らせていただいてよろしいでしょうか。また、なにぶん急なことですので共通のご友人への連絡をお願いしてもよろしいでしょうか。お手数をおかけして本当に申し訳ありません」
「はい…」
結婚して早々、あいつは何をやってんだか。絶対結婚できないし彼女なんかできない、そんな俺と共通グループに所属していると思っていたあいつが。結婚までして。それでこれか。
事故の状況なんて聞けるわけもなく、どういうことか分かっていないけれども。
あいつに罪はまったくないかもしれないけど(あいつは慎重な人間だったから、自分のせいで事故ったとはなかなか想像できない)。
さすがに、仕事中はモヤモヤ、ふわふわした感じに心が包まれて。なんだか心ここにあらず状態に近いものがあったかもしれない。
10年来だからね。
一緒にスキーにも行ったことや、あいつの親のもってる別荘に行ったら水道が凍って困ったことやら、一緒に麻雀してたことや(あいつは一番弱かったんだけど、ここ1,2年で急に強くなって、結構勝ってた)、あいつと共通の友達の結婚式で2次会の司会してたことやら。
別に走馬灯のように一気にというわけでなく。
休憩でタバコを吸いに行っている時に、山札からトランプをめくるように一枚、一枚と思い出されることがあった。
その一枚一枚は軽い。どうでもいいことかもしれないが、10年分の捨て札の山をかき集めると結構な量になる。積もったな、このトランプはな。
日常というのは、儚く脆い。
儚く脆いことを、深く刻むことになったわ。
そして今日喪服をコナカに買いに行き、香典というのはいくら包むべきなのかというのをWebで検索している僕が今ここにいる。
「葬式に行く」
そんな、世の中のどこにでも転がっている言葉。他人からみればただの日常の一部だけども。
その日常すら、儚く、脆い。
この儚い日常を、しっかりと刻んでいかねばらないのだなと分かった気がする。
でも、明日の通夜は、俺にとっては日常の一部ではないわけだけれども。
多少波風のたつこともある人生、どんな日でも刻んでいかねばらないのだなと。
なに言いたいのかよくわかんなくなってきた。
つまり、他人からみたら大したことなくても、俺にとってはショックな出来事だったな、と。そういうことなんです。
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