それがこの「天国までの百マイル」(浅田次郎)である。
そもそも事の発端は、ふとした事だった。
美浜原発でまたも頭のおかしい奴らのせいで事故が起きた。それを見た僕は、過去の重大な原発事故の事象を調べようとWebを彷徨った。
チェルノブイリの事故は結局どういう事故だったのかを知り背筋を凍らせた。その次に重大な事故として世界に認識されているのがアメリカのスリーマイル原発事故とのこと。
さてはて、スリーマイル原発の事故について僕は余りにも何も知らない。
そして検索してみたときになぜかグーグルに引っかかったのがこの「天国までの百マイル」だ。
マイル、しか合って無い。
物語のあらすじを読み、なんだか興味が沸いた。キッカケはそれだけである。その日のうちに近所の図書館の位置を調べ(本は読まないので図書館があることも知らなかった)借りに行った。
読んでみた。序盤から僕は涙が止まらなかった。乾いた頬に、またダラダラとだらしなく涙を流してしまう。
そんなことを本を読んでいる間ずぅっと繰り返していた。まさか自分が、文字の本を読んで涙を流すとは。なかなか自分で信じることができない状況であったが、頬のカサツキは紛れようもない。
なぜだろう、無償の愛が描かれているから泣いてしまったのだろうか。僕個人としては、親子愛など「無償の愛」系のエピソードにとても弱い。
無償の愛系エピソードが好きな人は、ぜひこの本を読んだ方がよいと思う。鼻が詰まって呼吸が出来なくなるぐらい泣けた。
しかし僕はなぜ無償の愛に弱いのだろうか? 単純に羨望があるのか、と言えばそうではないと思う。無償の愛を受けたいと思っているわけではない。むしろ愛情を傾ける相手が欲しいと思っている、まぁ単純に飢えているだけということなのだろうね。まったく情けない男です。
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