【★4】映画「Bowling for Columbine」~嫌らしく粘着するムーア節が最高【感想】

2005/08/28

★4 映画ドラマ批評


僕はマイケル・ムーアが好きである。まぁ始めてマイケル・ムーアを知ったのは「華氏911」が空前のブームを巻き起こした時であり、ミーハーの限りである。
ムーアのほかの作品も見たいなと最近思っていた。そんなおり、「ボーリング・フォー・コロンバイン」のDVDが半額で売っているのを見つけたので買ってみた。

評価:★★★★★ (4/5)
寸評:華氏911を見たときも思ったが、映像の繋ぎが作為的であると感じる。しかし、それを補って余りある映像の方向性、メッセージ性。恣意的に、伝えたいメッセージに向いた映像を作っていたとしても、その主張自体が間違っていることにはならないし、よりキャッチーに伝える手段として映像は非常に優秀だ。

マイケル・ムーアの作品で見たことがあるのは華氏911だけだったが、それよりもこの「ボウリング~」の方が個人的には好きである。アメリカ人による自問自答という形が、最初からゴールが見えている「華氏~」よりも自作映画感が出ていてよい。
また、結局映画を最後まで観ても「アメリカはこうすべきだ」というような主張がない。これもまた心地よい。

銃に対する偏執的思い入れを持ったアメリカ人や、人種差別的なアメリカ人が数多く紹介され、見ている人間に「アメリカ人は本質的に腐ってるな」と思わせるような内容となっている。
映画の中で「アメリカン・マスメディアは、恐怖の拡大再生産のためのネガティブ・キャンペーンを行っている」と主張している。まぁそのわりに、この映画も「バカの拡大再生産」といったような内容だが、「アメリカ人がアメリカ人のことを考える」というきっかけを投げるという意味では正しい。

で、外国人の僕から見ると、「やっぱりアメリカって国はクソよりもたちが悪いな」という結論なのであったとさ。

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